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2010年11月

* 第4回   理科 編 * 岸本博和

理科の4回目がやってきました。
今回は,光や音を取り上げます。
今回の分野は,図をたくさん描きます。そこで図について一言書いておきます。
理科を教えていて気になることの1つに,定規を使わないと図や表がかけない子供が多いこと,が挙げられます。
では,図や表に定規を使うことのメリットとデメリットを挙げましょう。

メリット:
ⅰきれいに描ける

デメリット:
ⅰ描くのに時間がかかる
→描いている間にも授業は進む,手間を惜しんで自分で解くときに図を描かない。
ⅱきれいに仕上げることが目的になる
→勉強した気になる。
ⅲ入試会場に定規を持ち込めないこともある
→定規になれているため本来の力を発揮できない。

実際は,ノートを取ったり,問題を解いたりする上で,定規を使うメリットはありません(そのうちフリーハンドでもきれいに描けるようになるからです)。
そこで,日頃から

ノートは他人に見せるのが目的ではありません。
問題を解くのが目的なんです。

とことあるごとに言い聞かせましょう。
理科や算数の先生たち,ことごとく図や表がうまいでしょう?(字はうまい人も下手な人もいますが)
その理由は,ずっとフリーハンドで解いてきたからなんですよ。

1.光
光の3つの性質は,直進,反射,屈折ですね。
ではまずは直進についてですが,ほぼ問題ないでしょう。

123_5次に反射についてですが,あまり問題ないとは思うのですが,確認しておいてください。入射角と反射角が等しくなります。図1を見てください。どこが入射角で,どこが反射角か,わかりますね。光(青)を反射する物体(黒)の面に垂直な線(赤)からの角度です。ときどき物体の面からの角度にしてしまう人がいます。
問題は屈折です。空気からガラス,ガラスから空気と光が進む場合,図2のようになります。感覚的に覚えてしまった方がいいでしょう。そして,この応用としてプリズムや凸レンズがあります。

入試でよく問われるのは凸レンズですね。覚えることはあまりありません(図3)。

あとは作図で求めたりするだけです。

細かい用語は覚えていかないといけませんが,光の進み方は感覚的に覚えた方が覚えやすいでしょう(図4)。

 

4_45_3

その際,覚えておくことは,

①光軸に平行に進む光→焦点F'を通る(ⅱ)
②焦点Fから出た光→光軸に平行に進む(ⅵ)
③焦点距離の2倍の点Sから出た光→焦点距離の2倍の点S'を通る(ⅳ)
④レンズの中心Oを通る光→直進する(ⅷ)

この4つです。

 

光の進み方を覚えたあとは,像のでき方も頭に入れましょう(図5)。でも,光の進み方の知識を応用するだけです。

使う線(光の通り道)は,2本だけ。

①物体の先端から出て光軸に平行に進む光→焦点F'を通る
②物体の先端から出てレンズの中心Oを通る光→直進する

すると,①②の交点が物体の先端の像です。これでⅰ~ⅲは像の位置と大きさが決まります。倒立(逆さまの)実像(スクリーンにうつせる像)です。

物体をSより遠いところに置く→S'より近くに,実物より小さい実像(ⅰ)
物体をS上に置く→S'上に,実物と同じ大きさの実像(ⅱ)
物体をSより近くに置く→S'より遠くに,実物より大きい実像(ⅲ)

では,物体を焦点の上に置くとどうなるのか?
物体をF上に置く→レンズを通った光が平行に進み交わらない→像ができない。(ⅳ)

物体を焦点より近いところに置くとどうなるのか?
物体をFより近くに置く→レンズを通った光は広がっていき交わらない→実像はできない。(ⅴ)
なお,この場合,
光の線を手前に(点線で)延ばす→交点が物体の像の先端になる
このときの像は,実物より大きい正立(そのままの向きの)虚像(スクリーンにうつせない像)です。
レンズ反対側からのぞくと,この交点から光が発しているように見えるので,大きく見えるのです。これが虫眼鏡ですね。

2.音
光との違いを押さえてください。
①伝えるものがないと伝わらない。
つまり真空中は音が進めないんです。ですので宇宙空間で,太陽の光は地球に届きますが,音は届かないんです。
②光との速さの違い。
音は空気中を秒速340mで進みます(15℃のとき)。光は秒速30万km(地球7回り半の距離)です。ですので,遠くで打ち上げられた花火や遠くに落ちた雷を思い出すとわかりますね。光ってから何秒後かに音が聞こえます。秒数に音の速さを掛けると距離も出ます。

今月の話題:
月齢:22日が満月,29日が下弦の月,12月6日が新月,13日が上弦の月。
また,12月7日の夕方には,南西の空に低く,水星-月-火星が並ぶそうです。
12月中旬は,ふたご座流星群ですね。上弦過ぎの月が沈む深夜には,ほぼ天頂から放射状に流れるはずです。
ちょっと早いですが,12月21日は,皆既月食です。それも皆既の状態で東の空から昇ってきます。今から楽しみです。
小惑星探査機はやぶさが,小惑星イトカワ由来の微粒子を持ち帰ったことが話題になりました。月よりも遠い天体から鉱物資源を持ち帰ったことは快挙です。こういうトピックスも一通り読んでおくといいでしょうね。入試に出るかも知れませんし,何よりもわくわくするじゃないですか。

天気図:移動性高気圧に覆われていることが多いですね。まだまだ秋なんでしょうか。しかし,そろそろ「西高東低の気圧配置」「すじ状の雲」という言葉も聞かれ始めるでしょう。「西高東低の気圧配置」になると,日本の西側の高気圧から東側の低気圧に向けて北西の風(いわゆる北風)が吹き付けることを意味します。冷たい北風が暖かい日本海の上を通過するときに湿り気を帯び,その風が山脈にぶつかると雪雲が発生する,これが「すじ状の雲」。天気図では,縦縞に等圧線が並ぶことになります。

むし:ハナアブ類,ニクバエ,アカタテハ,ルリタテハなどは,暖かい昼間に活動しています。同じ成虫越冬でもテントウムシ類とカメムシ類はあまり見かけなくなりました。どこかの隙間で集団で冬眠しているのでしょう。
他は,卵や蛹の姿になりました。

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* 第4回   算数 編 * 鍵本聡

こんにちは、鍵本です。
朝の冷え込みも日に日に強まってきて、なかなか布団から出られない季節が近づいてきましたね。
この時期は、ともすると寝冷えをしてしまいがちですが、だからと言ってこの時期から厚着に慣れてしまうと、本当の冬がやってきたときに、寒くて力が発揮できなくなってしまいます。
ぜひ、厚着をしすぎず、でも体が冷えないように気をつけてくださいね。

さて、前回は「計算視力」のお話をしました。
計算式を見ただけで、頭の中で式変形して、実際の計算をほとんど頭の中だけでやってしまうこと、これをそう呼ぶのでした。
そしてその例として「偶数×5の倍数」を取り上げました。

今回もその続きです。次の計算をさっとやってみてください。

48×375=?

偶数×5の倍数になっていますが、少し値が大きいですね。それに、偶数の2を375にかけ算して、

48×375
=24×750

としたところで、少しは簡単になったものの、まだめんどうそうです。

実はこの問題は「偶数×5の倍数」のさらに変形バージョンを使います。
48というのは8の倍数、375は125×3ですので125の倍数です。
こんなふうに「8の倍数×125の倍数」のかけ算は、やはり先に8をかけてやるとうまく行きます。すなわち、

48×375
=(6×8)×(125×3)  ←48を6×8、375を125×3にわける
=(6×3)×(8×125)  ←ここでかけ算の順番を変える
=18×1000
=18000

というわけです。
こんなのをすると「そんなの思いつかないよ」という人もいるでしょう。5の倍数に比べて125の倍数は見つけにくそうに思えますが、実は次のことを覚えてしまえばそんなに難しいことではありません。

125×1=125
125×2=250
125×3=375
125×4=500
125×5=625
125×6=750
125×7=875
125×8=1000

この中で125×1と250、500、750、1000はそんなに難しくないですから、覚えなければいけないのは結局、

125×3=375
125×5=625
125×7=875

の3つです。下3ケタがこの3つであれば、その数は125の倍数です。


いいかえるとこの3つの数は、1から1000までの1000個の数の中でも特殊な数なのだということです。
こういう数字は、知っているか知っていないかで大きく差が出ます。

ちなみに、あとでもう一度紹介する予定ですが、次のことも知っておいて損はしないでしょう。

1/8=0.125
2/8=1/4=0.25
3/8=0.375
4/8=1/2=0.5
5/8=0.625
6/8=3/4=0.75
7/8=0.875

この分数を使えるのであれば、先ほどの計算はもっと簡単に答えが出ます。

48×375
=48×(0.375×1000)
=48×(3/8 ×1000)
=(48×3/8)×1000
=(48÷8×3)×1000
=(6×3)×1000
=18000

こんなふうに、いくつもの変形方法がある計算は多数存在します。
いろいろな変形方法を試して、同じ計算結果になることを確認することで、計算視力は格段に強くなります。
ぜひいろいろ試してみてください。

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* 第4回   国語 編 *  早瀬律子

受験生の皆さん、こんにちは。

最近、めっきりと風が冷たくなってまいりました。

私の周りでも風邪を引いて咳をしている人をたくさん見かけます。

どうか、皆さん、油断することなく健康体を維持して下さい。

さあ、今日の国語のテーマは、多くの読者のリクエストにお応えして、

「文章を読むコツ」をシンプルにご説明したいと思います。

国語の読解というものは、拙著『答え探しの技で勝つ!』でも

書かせて頂いたとおり、

“すべての答えは問題文に書かれている”のです。

ですから、国語の読解は、文章を正確に読めさえすれば

「解く力」「書く力」も自然についてくるわけです。

まず、文章を読むことが苦手な受験生は

「要点メモ」をとることをお勧めします。

「文章を読み取るための学習方法」は、

これから各ジャンル別にシリーズでお伝えします。

今回は、「説明文」と「論説文」の要点メモの取り方です。

①まず、繰り返しでてくる言葉をメモしていきましょう。

 このキーワードを書きとめることで、

「どういうことがらについて書かれているのかが」見えてきます。

②次に、類義表現をメモしていきます。

「類義表現」というのは聞き慣れないことばですが

キーワードと関係の深い仲間のことばです。

ここでちょっと「類義表現」についての説明をします。

例えば、「人間の祖先」ということばの「類義表現」の例です。

・猿人

・アウストラロピテクス

・ペキン原人

・サル類

どうですか?

いい方は違うけれど、関係の深いことばですよね。

このことばをしっかりメモしていきます。

③そうしたら次に、主語・述語に注目しながら、

この「キーワード」と「類義表現」をつなげて文章を作って

いきます。

はじめは、形式段落の短い文章でOKです。

④また、各段落の文章をつなげている「接続詞」を

メモしていきます。

そして、文章同士がどのようなつながりで流れているのかを

つかみます。

⑤最後に「作者が一番言いたかったこと」をつかんでいきます。

この主題は、一番後ろに書かれていることがほとんどですが、

一番前に書かれていることもあります。

この重要ポイントをぜひメモしていって下さい。

きちんと書こうとすると続きません。

どうしてもおっくうになってしまいます。

ですから、はじめは走り書きで、ササッとメモするだけでも

いいですよ。

「説明文」と「論説文」を読み取るときには、ぜひこの

「要点メモ」を実行してみて下さい。

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