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* 第3回   算数 編 * 鍵本聡

こんにちは、鍵本です。秋もだんだん深まって、観光にもいい季節になってきました。
僕が住んでいる奈良にもたくさんの観光客が訪れていて、楽しそうに仲間と会話をしている姿を見ると、
秋が来たんだなと改めて実感します。

さて、前回は「場合分け」のお話をしました。
どんな計算式でもただやみくもに同じ方法で計算するくせをつけてしまうとよくない、というお話でした。
計算ごとにベストの方法を探すことで、算数力は格段にあがります。

さて、計算ごとにそうしたベストの方法を探すわけですが、その際には問題文を見て頭の中で計算式を
簡単に変形する力が必要になってきます。その力を僕は「計算視力」と呼んでいます。
視力、というより、実際には計算式を見ただけで頭の中で解いてしまう力なので、
厳密には視力というのは間違いなのかもしれません。
が、あたかも目だけで計算を解いてしまう力なので、僕はこの力を「計算視力」と名付けたのです。


例えば次の計算をさっと解いてみてください。

24×35=?

大抵の小学生はこのような2ケタ×2ケタの式を見たら、すぐに筆算を始めることでしょう。
しかし、筆算を始める前に、この計算式をよく見てください。「偶数×5の倍数」の形になっています。

偶数×5の倍数の形の計算式は、必ず次のことをすることで簡単に変形することができます。
それは、偶数の中の2を、5の倍数に先にかけてしまうのです。すなわち、24=12×2なので、

24×35       ←偶数×5の倍数 の形を見たら

=(12×2)×35  ←まずは偶数を○×2の形に変形

=12×(2×35)  ←ここで2を先に35にかけてしまう。

=12×70     ←すると元の計算式が簡単な計算に置き換わっている

=840       ←これなら暗算でも楽チン

というわけです。

この方法をちゃんと練習しておけば、偶数×5の倍数の形を見ただけで、ほとんどややこしい計算をすることなく
正しい答えに目だけで到達できるのです。


こういうふうに、ある場合だけに適用できるスペシャルな方法をいっぱい練習しておくことが、
算数の上級者への近道だと言えます。


みなさんは野球の練習がどういうものか、ご存知ですか?
たいてい、細かい設定をして、その場合のスペシャルな練習をします。
例えば1アウトランナー1,3塁で、バッターが3塁線ギリギリのところにバント(スクイズ)をしてきた。
ランナーがホームめがけて走っているところを、3塁手がボールを拾ってそのままキャッチャーに投げる練習、
とかそんな感じです。

こういうふうにいろんな状況ごとに練習をしておくのが、野球の練習です。

計算も同じこと。単にぼうっとすべての計算式を筆算で済ませるのは、あまり得策だとは言えません。
以降、いろいろなパターンについて解説していくことになりますが、ぜひ一つ一つじっくり練習することで、
計算視力を強くしていただければと思います。

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