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* 第2回   理科 編 * 岸本博和

理科の回がやってきました。
今回は,理科の中でも苦手とする人の多い「力の問題」を取り上げます。ただ,今回1回だけでは終わり切りませんので,バネと浮力の話は次回にします。

というわけで,てこ,輪軸(りんじく),滑車(かっしゃ)についてお話しします。

1.てこ
回転運動を扱う問題の基本はてこです。てこがわかれば輪軸と滑車もわかるようになります。
てこでは,支点,力点,作用点とありますが,肝心なのは支点の場所です。支点を中心にして,右に回そうとする力と左に回そうとする力を考えます(図1)。

1_2図1

赤で表しているのは左に回そうとする力と支点からの距離で,青で表しているのは右に回そうとする力と支点からの距離です。
てこが釣り合っているとき,A×a=B×bがなり立ちます。
このA×aを左回りの力のモーメント,B×bを右回りの力のモーメントといいます。
さらに,支点はA+Bで支えないといけないこともわかります。
例で考えてみましょう。

2図2

図2のxを出す場合,
30×10=x×15
と考えて,x=20(g)と計算できるのです。
そして支点は,
y=30+20=50(g)
を支えないといけないこともわかります。

では,図3はどうでしょうか。

3図3

y×10=20×25 ←15cmではない! 支点からの距離なので,10+15=25(cm)です。
y=50(g)
z=50-20=30(g)
となります。
実は,図2のてことまったく同じものなのです。支点を左端にかえてみただけです。

もう図4はおわかりでしょうから,説明は省きます。

4図4

このように,釣り合っているてこでは,支点の位置をどこにとっても左回りの力のモーメントと右回りの力のモーメントとが等しくなります。
では,例題を解いてみましょう。

[例題]
次の図で棒が水平に釣り合っているとき,x,y のあたいを出せ。
5

[解き方]
6
図のように考えると,
x×70=140×30
となり,x=60(g)
y=140-60=80(g)
となります。

2.輪軸
輪軸が単独で出題されることはまれで,たいていはてこや次の滑車と組み合わされています。このような場合,見た目が複雑で,どこから手を付けていいかわからなくなってしまいます。そんなとき,図5のように輪軸をてこに置きかえるのです。

7_2図5
x=20(g)となります。

さらに輪軸の場合,おもりの移動距離が問われることもあります。
そのときには図6のように相似な(=同形の)直角三角形を書き込んで考えてください。

8_2図6
たとえば,右の20gのおもりを60cm持ち上げるためには,左のひもを何cm引き下げればいいか? と問われた場合,
20:30=x:60,または,
20:x=30:60
という具合に相似比を使って,x=40(cm)と出すことができます。

3.滑車
滑車には定滑車と動滑車があります。

9_5図7
10_4図8
定滑車は,回転軸で固定されているため滑車自身が上下することはありません。
真ん中に支点のあるてこと考えるとわかりやすいですね(図7)。
動滑車は,名前の通り,滑車自身が上下に動きます。
固定されている左端をてこの支点として考えるといいでしょう(図8)。
または,図9のように2本のひもで支えている,と考えることもできます。


いかがでしたか。
ここでは簡単なものしか扱っていませんが,基本をしっかりと押さえておけば,どんなてこ,輪軸,滑車の問題も解くことができるはずです。

今月の話題:
月齢:15日が上弦の月,秋分の日の23日が満月,10月1日が下弦の月,8日が新月です。

天気図:台風9号がやってきました。大丈夫でしたか? 同心円状の等圧線が特徴的です。天気図や雲の動き,よく見ておいてください。

秋の七草:春の七草に比べてなじみが薄いのですが,いろんなところにちょこちょこ顔を出します。「萩の花,尾花葛花,撫子の花,女郎花また藤袴,朝貌の花」(万葉集,山上憶良)
・萩の花:ハギ。
・尾花:ススキのようです。花の咲く様子が尾のようだからでしょうか。
・葛花:クズ。今,さかりです。甘い香りをただよわせています。根から葛粉をとります。
・撫子の花:ナデシコ。
・女郎花:オミナエシ
・藤袴:フジバカマ。薄紫色の花を付けるキク科の植物です。アサギマダラというチョウが此花を訪れることで有名です。
・朝貌の花:アサガオではなく,キキョウとの説が有力です。

鳴く虫:カンタンがルルルルルルルル…と盛んに鳴いています。
13「クズの葉で鳴くカンタン」
樹上ではアオマツムシがリューリューリュー…と鳴いています。たくさんいるとやかましいくらいです。20100910_125956「葉で休むアオマツムシ♀」
エンマコオロギも地面で鳴いています。涼しくなると昼間に鳴くようになります。夜,寒すぎて鳴けないのです。

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